2021年8月26日6 分

【SC限定】月刊サンKスポーツ 2021年8月号

最終更新: 2021年10月10日

【大成日誌vol.8 『本当の強さ』】

サポータークラブの皆様こんにちは!!

まずは9月20日の K-1 WORLD GP よこはまつりへの魁成の出場を楽しみにしていてくださった

皆様誠に申し訳ありません。

そして、欠場発表させていただいたにも関わらず、決断への支持の声や怪我の回復へのご声援

の声を数多くいただき、本当にありがとうございました。

より近くで応援していただいている皆様へ正直な気持ちをお話すると、今回はとてつもなく苦

しい決断でした。

ドクターに意見を聞き、チームで話し合い、魁成とは幾度となく話し合い…、中村プロデュー

サーとは実は電話だけでなくK-1事務所でも話し合いをさせていただきました。

K-1からの想いや、団体として目指す将来像、このトーナメントで魁成がどれだけ重要な位置に

いるかを聞かせていただきながらも、現在の怪我とこれからを見つめた時に、僕らの夢とK-1

が目指す在り方をこの先実現させていくためには今回きちんと怪我を治し切ることがトーナメ

ントより今僕らが優先すべきことという結論に至りました。

今大会で魁成を待ち望んでくださっていた皆様、大変申し訳ありませんがもう少々だけお待ち

下さい。

17歳で木村選手、18歳でピケオー選手、19歳のKrushタイトルトーナメントで骨折。

20歳で復帰と共にK-1を背負えるNo. 1の存在へ。

求められるものが常に高く何度も壁にぶつかる事もありますが神様は越えられない試練は与え

ません。

僕達の夢にはいつだって困難がつきものですが年々行動を起こす事はできています。

着実にパワーアップし、求められるスピードとレベルをいつか超えてみせます。

僕は、格闘技に救われました。

だからこそ格闘技が今より沢山の方々を元気に笑顔にさせられるコンテンツにさせたい。

なぜ、いつまでもオリンピックやボクシングのラスベガスのような舞台やUFCを羨ましい目で

見ないといけないのでしょうか?

キックボクシングはこのままの姿でいいのでしょうか?

社会的にも興行的にも解決しないといけない問題はまだまだ沢山あり過ぎます。

盛り上げるだけでキックボクシング界が抱える問題が解決するのであれば、もっと沢山の方々

に受け入れられてるはずです。

僕は拳成と魁成がいるから何でもできます。

そう思って生きてきて、今は海杜くんと横野さんへも同じくらいの気持ちです。

小さな様で、大きな一歩を速く走るように繰り出していきます。

https://twitter.com/team3kjp/status/1418526336876908546?s=21

魁成が患ったペルテス病啓発キャンペーンもこれらの想いから生まれた行動のひとつ。

海杜くんがいて、横野さんがいて、拳成がいて、魁成がいて…

この選手たちが勝つこと・毎日頑張ることから、僕をはじめチームのみんなも頑張る、そして

キックボクシングから社会へのアプローチをかけ続ける。

偉大な先輩方が切り開いてくださった道のりを、更に大きくし業界を変えていきます。

僕達が起こすアクションは、全てこの志のもと、選手たちへ還元されるように。

これからも頑張り続けてチームをもっと逞しくしていきます。応援宜しくお願い致します!

押忍。

近藤大成

【共に戦う人であれ】

こんにちは!奈良坂です。

史上最多となるメダルラッシュで終えた東京オリンピック。皆さんもご覧になりましたでしょうか?

アスリートの活躍は眩しく映るもののコロナ禍での開催ということで、複雑な思いで観戦された方も多いかと

思います。

日本の格闘技業界も例外ではなく、現在非常に厳しい状況に置かれています。

今回はチームとはちょっと離れるものの遠くはなく、そして出来るだけ近くには来てほしくない、「計量オーバ

ー」問題についてお話したいと思います。

ここ最近、キックボクシング・総合格闘技の競技に関わらず多くの団体でコロナによる欠場が発生し、厳しい

状況に興行が追い込まれています。

少なくなってしまった興行の中で、その上さらに選手の計量オーバーは大打撃です。しかしながらその数は最

近増える一方な印象…。

はじめに申し上げておきたいのですが、この中で計量オーバーしてしまった選手を擁護する気はありません。

相手選手との【契約】の下に成立する試合。

相手選手も並々ならぬ覚悟と努力で準備を重ね試合に臨んでいることを考えると、契約体重を守ることはリ

ングに上がる上での【義務】です。

しかし、計量をクリアできなかったからといって、心ないコメントが選手に飛び交う現状はやはり格闘技業界に

とっても良いものではありません。

日本のプロ格闘技はプロと言いながらも格闘技のみで食べていけている選手は本当に一握り。

そもそも試合に向けてトレーニングに励み、その上で減量も行うというのは並々ならぬエネルギーを必要とし

ます。

その上で試合の見返りとしてのファイトマネーも少ないため、仕事やバイトと両立させながらやらなければい

けないとなると、基本的にはスーパーマンでなければ成立しません(本家スーパーマンも新聞記者という顔が

ありましたが)。

僕も含め格闘技を嗜好する人間の理想として、選手に「強い人間」を求めたくなる心理はあると思います。

最強を目指す上では強いパーソナリティー、人間性は間違いなく必要となるものでしょう。

しかしながらその道半ばの厳しい環境にも関わらず努力している10代・20代の若者に、必要以上のプレッシ

ャーを与えてしまえば心を痛めてその道を進むことを断念してしまうことも容易に考えられます。

お金をもらってリングに上がる以上プロとして批判を受ける覚悟は必要です。

しかし1 人、2 人が計量オーバーしてしまうのはまだしも、やはりこれだけの選手が計量オーバーをしてしま

い興行にもダメージが出てしまっていることは、最早選手個人の問題ではなくジムや興行もが真剣に向き合

わなければいけないテーマです。

業界全体として選手の経済的な基盤や競技に専念出来る環境を支えきれていない以上は、ジムも団体も選

手と共に責められるべき、そして選手を守るべき当事者です。

幸いTEAM3K では栄養担当の坂本トレーナーの適切な減量指導があり、これまで選手の計量オーバーは一

度もありません。

しかし坂本トレーナーの仕事のクオリティには全幅の信頼を置いていますが、専業でない選手には競技以外

の仕事やプライベートで不確定要素が多分に影響してしまうのが現状です。

このコロナ禍においてトラブルが無いとはゼロとも言い切れない以上、常に明日は我が身と我々も対策しておかなければいけません。

今回横野選手が『一定期間隔離が必要な選手に該当』ということでKNOCKOUT を欠場し、チームでもはじめ

てダイレクトなコロナの影響を受けることとなりました。

相手選手やジムには本当に申し訳ないことになってしまいましたが、幸い横野選手自体はすぐに復帰できる

のでまた近いうちにリングで彼の勇姿はご覧いただけるかと思います。

選手には選手の戦いが、ジムにはジムの戦いが、団体には団体の戦いが。

それぞれの戦いを制して行った先により明るい格闘技の未来があるので、これからも3Kはその未来に向け

て邁進していきます!